JI5RPT Web Site


最終更新日 : 29 Dec. 2019

JI5RPT 475kHz

JI5RPT 475kHzに関するまとめです。未記載の部分もありますが、随時追加したいと思います。 475kHz帯を簡単に始めるサイトも作ってみました。

経緯

2014年10月に「アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別を定める告示の一部改正案等に対する意見募集の結果」が公表されました。
当時は、475kHzの免許を得るための制約が大きく、運用を諦めていました。しかし、開放から2年経過し、JA1BVAさんのお話や色々調べていくうちに、 運用出来そうだということになりました。
この周波数の特徴として、現状送信機・アンテナ等ほぼ自作しか無く、アクティブな先達のみなさんが実験や情報を公開されていますが、なかなかハードルが 高かったのでは無いかと思います。
私のように、とりあえずカンタンに運用したい&AJAアワードのポイントアップをしたいなど。。。。という人のために少しでも役に立てればと思い、私個人の例ですが、まとめておきたいと思いました。

免許

475kHz帯20W 変更申請 20170219申請・20170323許可

一番簡単な475kHz帯の免許は、20W以下の送信機に送信コンバータ(20W以下)を接続し、軽微な変更免許を得ることです。 それ以外は、現状変更検査になります。
2019/4/1より475kHz送信機の保証認定が開始となりました。

私の場合はFT-817(5W)にG3XBMタイプの送信コンバータ(20W)で総通に直接申請しました。他には、MF SOLUTIONS 630 Meter Transmit Converterというキットもあります。 こちらの方が部品集めしなくて良いので楽かもしれません。

JI5RPT(設備共用:JI5USJ) 2017/2/27受付、2017/3/23指定変更許可で免許状を受領しました。下記の画像は201704再免許後です。

免許状 免許状 免許状

475kHz帯50W 変更申請 20170824申請・20171006変更許可・20171208変更検査合格

JUMA TX500を用いた50W免許を申請。変更検査を受け50Wの免許を受けました。下記の画像は検査後の免許状です。
注意:2019/4/1より475kHz送信機の保証認定が開始となりましたので、200W以下であれば、検査は不要になりました。 JUMA TX500やその申請については「設備:送信コンバータ・送信機」を参照してください。

免許状 免許状 免許状

運用場所

これが最大の問題点。基本的には半径200mに住宅、事業所等の建物が無いことが免許の条件(同意があればこの限りでは無い)となり、免許状の付款(備考)に運用場所の緯度経度が記載されます。

JI5RPTの免許を受けている場所(2019/12)
市区町村まで記載

  • 北海道奥尻郡奥尻町 01016A [運用]
  • 東京都大島支庁大島町 10004A [運用]
  • 東京都大島支庁利島村 10004B
  • 東京都大島支庁新島村 10004C
  • 東京都三宅支庁三宅村 10005A
  • 東京都八丈支庁八丈町 10006A [運用]
  • 東京都小笠原支庁小笠原村 10007A [運用2018年] [運用2019年]
  • 神奈川県横浜市鶴見区 110101
  • 神奈川県横浜市中区 110104 [運用]
  • 神奈川県相模原市南区 111003
  • 神奈川県厚木市 1113
  • 神奈川県座間市 1117
  • 茨城県久慈郡大子町 14004D
  • 富山県富山市 2801
  • 福井県坂井市 2910
  • 福井県吉田郡永平寺町 29011A
  • 石川県小松市 3003
  • 石川県加賀市 3006 [運用]
  • 石川県能美市 3011
  • 石川県能美郡川北町 30006B
  • 山口県大島郡周防大島町 33003E [運用]
  • 香川県高松市 3601
  • 香川県丸亀市 3602 [運用]
  • 香川県坂出市 3603
  • 香川県善通寺市 3604
  • 香川県観音寺市 3605
  • 香川県小豆郡小豆島町 36005D
  • 香川県仲多度郡まんのう町 36006F
  • 徳島県徳島市 3701
  • 愛媛県東温市 3815 [運用(検査)]
  • 愛媛県伊予郡松前町 38001B
  • 高知県高知市 3901
  • 熊本県上天草市 4312
  • 熊本県天草市 4315
  • 熊本県天草郡苓北町 43003M [運用]

場所の見つけ方

私有地の場合、所有者の許可が必要。公共の場所、例えば一級河川の河川敷などは特に許可書類の提出も不要で容易に許可が下りるようです。
私の場合は現在2カ所は私有地となっているため、許可を得ていますが、それ以外は運用に際して特段許可書等は得ていません。

設備:送信コンバータ・送信機 (別ページ)

ページをわけました。上記リンクよりご参照ください。
内容は、JUMA TX500の作成と免許、G3XBMタイプの送信コンバータ、MF SOLUTIONS 630 Meter Transmit Converterについてです。

送信コンバータ MF SOLUTIONS 630 Meter Transmit Converterキット JUMA TX500

設備:アンテナ

アンテナは移動運用となるため、いつものHF移動と同様に10mの釣り竿にワイヤーをはわせるタイプとします。
ローディングコイルのインダクタンスは、1.6mH程度必要となるようです。
コイルは、JO2ASQさんのページを参考に、メインコイルと無段階調整コイルの構成とします。
コイルのインダクタンスを可変する方法(機構)としてバリオメータなどもありますが、移動運用の耐衝撃性を考えて不採用となりました。

コイルの製作

メインコイル用には、ホームセンターで購入したVU150の継手を利用。直径16.5cmに手持ちの0.8mmのエナメル線を巻き、46Tから129Tまで0.5mH〜2.2mHまで計算上約0.1mHごとにタップを立てています。
タップはエナメル線をねじることで作っています。タップ位置は計算上なのでずれていると思いますが、まあ、そこはサブコイルの可変範囲を広くしているのでなんとかなるかなと思っています。
JO2ASQさんのページのお告げに従い、ボンドGクリヤーを塗りつつ巻いていきますが、これは結構疲れます。

メインコイル

サブコイル用には、VU75の継手を2本を重ねてボンドを塗って1個にします。
φ0.9mm園芸用アルミ線をスペース巻きにします。巻線は自在ブッシュを予め表面にボンドで貼っておき、それに沿わせて巻きます。
これもJO2ASQさんのページをそのまま参考にしています。
最大約0.1mHになるようにしていますので、メインコイルで微調整できない部分はこちらで調整します。

サブコイル

整合トランスの製作

特にLFの場合は、アンテナ入力抵抗が50Ωより低い場合もあれば、高い場合もあり。。。マッチング用のトランスが必須です。
JA1BVAさんの475kHz用整合トランスの製作を参考にしています。
FT140#43に0.8mmφのテフロン電線を2つペアで並べて巻いていきます。
入力側はN=13回、出力側は15回としました。出力側はN=3から1回ごとにタップを出して、ターミナルに接続しておきます。
これで、概ね10Ω程度から70Ω程度までカバーできているかと思います。

整合トランス 整合トランス

LPFの作成

送信コンバータ・JUMA TX500の場合でもスプリアス基準は満たしているかと思いますが、念のため作成しました。
T型4段のLPFです。回路は、JA1BVAさんのをそのまま作成しています。
[参考]JA1BVA - T型LPFの製作
材料は以下です。

  • T106-2×5
  • 線材:0.8mmと0.65mmφUEWポリウレタン銅線 両側2個が34T(0.8mmφ 1.6m)、真ん中3個が50T(0.65mmφ 2m) 
  • コンデンサ6800pF・・・4つ、100pF(微調整用)・・・5個
  • 平ラグ板 15極
  • M型コネクタメス×2
  • ケース:TAKACHI MB-14S(ピッタリ入ります。余裕が欲しい場合は大きいケースで。)

線材に0.8mmと0.65mmを使っている理由は、0.65mmの予備が手持ちに無かったためです。T102-2に50回0.8mmを巻くのは厳しいです。0.65mmでちょうど良いくらいです。

LPF LPF LPF

LPFの特性です。

LPF特性

475kHzの2倍で-56db、3倍で-70db、4倍・5倍では-70db以上の減衰となり◎で、大変再現性が良くなっています。

アンテナの調整

ラジアルは、20m×6本〜8本のIV線を地面にはわせています。また、車体へ接続できるように大型のクリップも用意しています。

アンテナ調整にはアナライザー必須です(慣れれば勘でもいけるかもしれませんが)。
私が使用しているのは、RigExpertのAA-30です。100kHzから測定できるのが良いです。
アンテナ調整AA-30

手順

  • アンテナをセットアップ
  • メインコイルのタップ・サブコイルのタップの真ん中あたりにとりあえず取り付けておく。整合トランスはとりあえず50Ωくらいにしておく。
  • AA-30で、473kHzを中心にして、Bandwidthを±100kHzくらいで測定。ディップ点があることを確認する。
  • 運用周波数に対して、長いの・ゥ短いのかを確認して、メインコイルのタップを動かす。
  • AA-30で、473kHzを中心にして、Bandwidthを±100kHzくらいで測定し、実際にディップ点が変わったことを確認。
  • サブコイルのタップ位置を変更し微調整
  • 整合トランスのタップ位置を変えてみて、SWRが低くなるところを探る。
  • AA-30のBandwidthを狭めていき、メインコイル・サブコイルを必要に応じて調整

コイルの取り付けはこんな感じ。
475kHz アンテナ

左から、整合トランス・メインコイル・サブコイル
475kHz アンテナ整合器 475kHz メインコイル 475kHz サブコイル

運用

この周波数の運用は、主にCW、JT9、WSPR(双方向QSOはできない)となっています。 CWは、473kHz付近、JT9は、474.2kHz(USB)+1000Hz〜2000Hz で運用されています。

参考になるサイト(参考にしたサイト)

Back


Copyright © 2002- JI5RPT. All rights reserved.

---